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がん治療2019/10/04 19:48更新
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がん検査2019/10/04 19:48更新
「尿でがんがわかる?線虫を使った新しいがん検査の実証実験」
従来のがん治療は大きく分けて、切開手術・薬物療法・放射線療法の3つ。
現在がん治療に取り組んでいる方、これから闘病生活に入るほとんどの方が、いずれかの治療方法を選択されることだと思います。
これらの治療方法は今もなお主流の治療方法でありながらも、「治療の副作用がある」という避けて通れない問題があります。
がんと向き合い、長き闘病生活を勝ち抜く。
そのためにいま、あなたが知っておくべき治療方法。それが、副作用の少ない第4世代の治療方法「免疫療法」なのです。
1960年代後半から研究が始まったがん免疫療法ですが、現在は第4代の免疫療法として、樹状細胞療法の研究が各所で精力的に進められています。
第3世代までの免疫療法は、患者さん自身の免疫力の底上げをするものでしたが、第4世代の樹状細胞療法は、がん細胞を集中的に攻撃する治療法です。
樹状細胞療法は、患者の血液から樹状細胞の元となる細胞を採取し、培養することでがん細胞の目印を覚えさせ、ワクチンとして再び体内へ戻します。
樹状細胞のほか、標的となるがん細胞も自分の体から採取して培養するので、自分だけのオーダーメイドのワクチンを作ることが可能。その結果、拒絶反応や副作用が少なく、体への負担が少ない、というメリットがあります。
ただし、樹状細胞療法は新しい治療法のため、抗がん剤や放射線のような治療の実績や症例が多いわけではありません。信頼性に欠けるという意見がありますが、多くの大学病院や研究機関で日夜研究が進められている、今後の発展に期待できる治療法です。
日本人の2人に1人が、一生に1度はがんになると言われている今。多くの方ががんを経験する時代背景もあり、日夜さまざまな研究が進み、新しい治療法が生まれています。
そこで、副作用の少ない新しい治療法である樹状細胞療法を行うクリニックを紹介します。
クリニックで行われるがん治療の方法、がんに対する取り組みや意識、免疫療法を行うにあたって必要な「第三種再生医療等・治療に関する提供計画」の提出歴で比較しました。
(2019年5月時点の情報)
山手CAクリニックで行われる樹状細胞療法は、CTを使用することで、直接がん細胞に樹状細胞ワクチンを注射(局所注射)ができます。
また、免疫療法の効果を高めるために、放射線を併用した「複合免疫療法」を同じ建物内にあるクリニックC4と共同で行っています。
放射線治療を併用することで、免疫誘導効果の増強を可能に。抗がん剤治療の繰り返しでリンパ球が弱く、免疫療法が難しい方でも、免疫誘導効果を高められます。
これまでの樹状細胞療法は皮内投与がメインでしたが、CTを使用してリアルタイムに注射針を確認し、がん細胞に樹状細胞ワクチンを直接注射(局所注射)することを可能にしました。
局所注射は、がんが直接注射できる場所にある患者さんが対象となる治療でしたが、CTを使用することで全身のがん細胞に対応ができます。
また、山手CAクリニックでは、放射線治療と併用する独自の治療法「複合免疫療法」を確立。「治るがん治療」の追求を目的とし、がん治療の新時代を築く開拓者だと言えます。
「第三種再生医療等・治療に関する提供計画」を厚生労働省に提出することで、樹状細胞療法をはじめとした第4世代のがん治療が行えます。
「院長は、私の治療歴の中で初めて本気で私の癌を治そうと治療してくれたと感じています。これまでも標準治療も受け、免疫治療のクリニックに通いましたが、こんなに情熱的に治療してくれる先生はいませんでした。お陰様で癌もほぼ小康状態です。完全に治るまで、このクリニックに通うつもりです。」
東京ミッドタウン先端医療研究所では、大阪大学大学院が開発したがん抗原「WT1ペプチド」を使用した、樹状細胞ワクチンでがん治療を行っています。
この「WT1ペプチド」によって、樹状細胞療法が適用できるがんの種類が増えた結果、今までは治療できなかった患者さんも対応できるようになりました。
また、東京慈恵会医科大学病院や、昭和大学病院、慶應義塾大学病院など、周辺の大学病院や医療機関と連携した治療の提案ができます。
ミッドタウン先端医療研究所の田口淳一所長は、『遺伝性乳がん・卵巣がんと生きる』という本の監訳を務めるほか、公式サイトに樹状細胞ワクチン療法に関する論文を掲載しています。
学会での研究発表や、書籍の監修などを行いながら、がんの免疫療法「樹状細胞ワクチン療法」の普及と、広報活動に力を注いでいます。
「第三種再生医療等・治療に関する提供計画」を厚生労働省に提出することで、樹状細胞療法をはじめとした第4世代のがん治療が行えます。
瀬田クリニック東京ではネオアンチゲン樹状細胞ワクチンを中心に、NK細胞療法、アルファ・ベータT細胞療法、ガンマ・デルタT細胞療法などの治療を行っています。
様々な種類の免疫療法を取り入れており、治療法の選択肢が多いため、自分の病状や要望に沿った治療法を考えられます。
瀬田クリニック東京は、1999年に国内で初めてとなるがん免疫細胞療法の専門施設として、神田駿河台に開院しました。
開業してから20年間、患者さんに免疫治療を提供しており、免疫療法を行うクリニックとして歴史があります。
「第三種再生医療等・研究に関する提供計画」を厚生労働省に提出することで、樹状細胞療法をはじめとした第4世代のがん治療が行えます。
【免責事項】
免疫療法は保険適用外の自由診療が含まれており、自由診療は全額自己負担となります。症状・治療法・クリニックにより、費用や治療回数・期間は変動しますので、詳しくは直接クリニックへご相談ください。
また、副作用や治療によるリスクが少ないと言われている免疫療法ですが、新しい治療法であるがゆえに、まだ見ぬリスクが潜んでいる可能性が。各クリニックの医師に直接確認・相談したうえで治療を検討してください。
樹状細胞療法、NK療法、ハイブリッドNK療法などを行うがんのクリニック。
がん遺伝子治療や、超高濃度ビタミンC点滴療法などもあり、あらゆる病状に適した治療法を選択できます。
健康増進クリニックでは、新樹状細胞ワクチン療法、活性NK細胞療法などを行っています。
がんの遺伝子治療や、マクロファージを活性化させるGc-MAF療法なども用意しています。
がんの遺伝子治療と、免疫療法を提案しているさくらクリニック。
免疫療法では、活性化リンパ球療法と、NK細胞療法、樹状細胞療法、特殊免疫療法などを選択できます。
がんの免疫療法として、NK細胞やT細胞を培養して投与する治療法を採用しています。
そのほかにも免疫チェックポイント阻害剤も、ニボルマブ、イピリムマブの2種併用の選択肢があります。
樹状細胞ワクチン療法や、NK細胞療法など、複数の免疫療法を行う瀬田クリニック東京。
免疫療法を専門に、19年の治療実績のある歴史ある免疫療法クリニックです。
患者さんに合せたテーラーメイド治療を行うセレンクリニック東京。
東京大学医科学研究所の培養技術や、大阪大学の研究による特許技術によって生まれた、樹状細胞ワクチン療法を行っています。
免疫細胞療法と局所温熱療法、全身温熱療法、心理療法の4つを組み合わせるビオセラクリニック。
免疫療法は、活性化リンパ球療法、樹状細胞療法は、人工抗原を利用する方法と自己がん細胞を用いる方法があります。
独自のネオアンチゲン免疫療法という複合的な免疫治療を行っています。
サイトカイン誘導やアポトーシス誘導、免疫チェックポイント阻害剤による治療など、多角的にがん細胞へアプローチする免疫治療です。
患者の身体に負担の少ないとされる成分採血により、樹状細胞の元となる単球を採取して、樹状細胞ワクチン療法を行う東京キャンサークリニック。
25mlの採血によって、1回分のワクチンを製造することができます。
免疫療法や陽子線治療、ホウ素中性子捕捉治療など、新しい治療を取り入れるがん治療の専門クリニック。
免疫療法は、NK細胞やT細胞を体外で培養し、ワクチンとして投与します。
がん治療や再発の予防のほか、慢性疲労症候群の治療など、免疫療法に特化した治療法を展開する東京セルクリニック。
国内にとどまらず、海外の病院や研究所とも連携したがん治療を行っています。
東京ミッドタウン先端医療研究所では、大阪大学大学院が開発したがん抗原「WT1ペプチド」を使用した、樹状細胞ワクチンで治療を行っています。
活性NK細胞療法や、新樹状細胞ワクチン療法などを行う内藤メディカルクリニック。
全国の協力医療機関で、名古屋のクリニックと同じ治療を受けることができます。
リンパ球療法や樹状細胞療法、ワクチン療法などを組み合わせて治療を行っています。
免疫細胞療法に、温熱療法やワクチン療法を併用することで、より高い効果を狙う意図があります。
樹状細胞療法をメインに、活性化リンパ球療法やNK細胞療法などを行う山手CAクリニック。
同ビル内のクリニックC4と共同で、放射線を併用した「複合免疫療法」も行っています。
がんの三大治療と言われる切開手術、薬物療法、放射線療法のほかにも、昨今では第4のがん治療と言われる免疫療法が、がん治療として台頭してきています。
ここでは、それぞれの治療法の概要や対応できるがんのほか、副作用を比較して見ていきましょう。
がんの標準治療として第一に選択されているのが、がんの罹患部分を切除する外科的な手術です。
腫瘍が手術できる場所にあり、取り除くことができる範囲であれば、すべて取り除くのが治癒への第一歩となります。
がんの種類や進行状態にもよりますが、ステージⅠやステージⅡ程度で、切除できる大きさ、範囲であることが手術適応の条件です。
抗がん剤投与などの薬物療法は、手術や放射線治療と組み合わせて用いられることの多い治療法です。
例えば、腫瘍が切除できない大きさだった場合、抗がん剤によって手術可能な大きさになるまで治療し、その後切除を行うことがあります。
薬物療法は比較的早期の段階から、進行がんや転移がんに至るまで、幅広い病状で適応されます。
放射線には電子線、エックス線、ガンマ線があり、作用する点やエネルギーの違いを使い分けることで、あらゆる種類のがん治療に用いられます。
腫瘍がある場所やがんの種類によっては、外科手術が適用とならず、放射線治療が第一選択となるケースも。
最近では、副作用が少ない陽子線や、重粒子線などを用いた放射線治療の研究も進んでいます。
人間の本来持つ免疫機能を高めて、がん細胞を抑え込む免疫療法。免疫細胞であるリンパ球、樹状細胞などを培養し、再び体へ戻します。
使用するワクチンは自らの体から採取した細胞から作るので、拒絶反応や副作用が少ないと言われています。
外科手術や放射線治療、薬物療法と併用することができ、病状が進んだ進行がん、転移がんでも適応可能です。
切開手術は外科的に腫瘍を切除する方法のため、手術後は腫瘍を取り除いた部分に元々あった機能が失われることとなります。
外科的に取り除かれた欠損部分をいかしにして補い、生活を取り戻していくかが、治療後の重要なポイントとなります。
抗がん剤投与を行った8割の方が、軽微なものから重大な症状まで、何らかの副作用が現れたという研究結果があります。
発熱や嘔吐、脱毛などの症状は、抗がん剤治療の避けては通れない副作用ですが、薬や生活の工夫、意識の持ち方などで軽減させることは可能です。
放射線には広範囲に浅く当てるタイプ、ピンポイントで強く当てるタイプなど、いくつかの種類があり、がんの種類や病状によって使い分けられます。
腫瘍部分を狙って照射するのは基本ですが、どうしても正常な細胞を傷つけてしまうことがあり、その影響で副作用が出てしまうことは否めません。
投与するワクチンは自分の免疫細胞をもとに作られるものですから、拒絶反応は少なく、副作用も抗がん剤治療に比べると少ないと言われています。
しかし、副作用ではありませんが、新しい治療法のため研究開発段階の治療法であり、自由診療であることがほとんどです。
抗がん剤治療は、全身に作用できる治療法であるがゆえに、多くのがん患者が通る道でもあります。
まずは抗がん剤の副作用をリスクマネジメントすることで、リスクを回避ないし低減できるように、どのような副作用が起こるのかを見ていきましょう。
脱毛は、抗がん剤治療を受けた患者の6割から8割に起こると言われている副作用です。
発毛を促す毛母細胞は分裂の激しい細胞のため抗がん剤の影響を受けやすく、一時的に毛髪を作り出すはたらきが止まることで起こります。
副作用は抗がん剤投与から2~3週間後から始まり、治療後は3ヶ月~半年ほど経過すると再び頭髪は生え始めます。
抗がん剤によって脳の嘔吐中枢が刺激を受けることで、吐き気や嘔吐は生じます。
嘔吐の種類には2種類あり、投与開始から数時間で起こる急性の悪心や嘔吐、投与から24時間以降に現れる持続性の嘔吐です。
対処法として、制吐剤(吐き気や嘔吐をしずめる薬)を使って吐き気や嘔吐を軽減する「制吐療法」があります。
血液細胞を作る骨髄は抗がん剤の影響を受けやすく、血液を作り出す機能が低下することで貧血は起こります。
赤血球の寿命は120日程度と長いため、急激に貧血の症状が出ることはほとんどありません。
しかし、抗がん剤治療を開始してから1~2週間すると、徐々に症状が現れてくると言われています。
がんの切除手術の際に、リンパ節も切除すると、リンパ液の流れが滞り、むくみが生じることがあります。
むくみは痛みがないため自覚症状はほとんどありませんが、早めにむくみに気付き、ケアすることが大切です。
たとえば、腕や足が重いと感じたり、だるさを感じ場合は、要注意だと言えるでしょう。
抗がん剤の投与から3~4日後に、口腔内の粘膜に水膨れなどができはじめ、1週間後には剥離して痛みが生じます。
投与後10日前後が副作用のピークとなり、徐々に治癒していくと言われている口内炎。
抗がん剤治療を中断して回復を待つことがありますが、医療用麻酔を用いて食事ができるようにして、体力低下を防ぐこともあります。
抗がん剤の影響で末梢神経に障害が起こることで、手や足の先にしびれが生じます。
症状の程度には個人差がありますが、症状の改善までに1年以上かかる人もいるとのこと。
手の先がしびれている時は、熱さが感じにくくなったり動きが鈍くなるため、火傷やケガに注意が必要です。
抗がん剤で副交感神経が刺激されると腸管運動が激しくなるほか、水分吸収に障害が起こり、下痢の症状が現れます。
また、腸の粘膜に炎症が起こった場合、下痢や便秘となることも。
これらの症状は、抗がん剤投与から数日で始まりますが、多くの場合は薬で対処ができます。
抗がん剤の投与により体内でアレルギー反応が起こり、皮膚に発疹や、かゆみが出るケースがあります。
このようなアレルギー症状は、免疫細胞による過剰な免疫反応により起こります。
抗がん剤の治療前にステロイド剤、H2受容体拮抗薬を注射、抗ヒスタミン薬を服用などの対処法があります。
投与してから1週間ほどで白血球数の低下が始まり、10日目から14日目ごろ最低値となります。
白血球の数は3週間後に回復しますが、その間は免疫力が低下し、感染症を起こしやすいため注意が必要です。
発熱やのどの痛み、皮膚の発疹、吹き出物、歯の痛みなど、炎症や感染症のリスクが高まります。
抗がん剤の副作用によって骨髄で血液を作り出す機能が低下することで、血小板は少なくなります。
血小板が減少すると、鼻血や皮下出血が起きるほか、出血が起こりやすく止まりにくいのも特徴です。
投与開始後7~10日ほどで減少が始まり、減少期間は2週間程度。なるべく心身を安静にして過ごすようにしましょう。
抗がん剤の副作用には、投与後すぐに自覚症状が現れるものと、時間を経て現れるものがあります。
投与直後から現れるのが、アレルギー反応や吐き気、発熱。1週間ほどで食欲不振や下痢、便秘、2週間ほどで貧血や口内炎が現われます。
そのほかにも、2週間以上経過した頃から、脱毛や手足のしびれなどが起こります。
抗がん剤治療は、食欲不振や吐き気、嘔吐、下痢や便秘など、消化器系の症状が出やすく、食事しにくい状況が続きます。
無理に食べるのではなく、少量でも効率的に栄養補給できるメニューを考えることが大切。
病院の栄養相談や栄養士さん、看護師さんなどに、直接相談してみるのも良いでしょう。
抗がん剤による副作用のほとんどは、治療を終了すれば数日から数週間で改善されます。
しかし、治療後も症状が緩和されず、後遺症となってしまうものもあるといわれています。
末梢神経障害による手足のしびれや、運動神経への障害、自律神経への障害などが主です。
抗がん剤とは、体の中で増殖する異常な細胞を薬によって抑制する薬剤。
細胞分裂を繰り返して新しい細胞を生み出す箇所を狙い撃ちできる薬として、1960年代から1970年代に誕生しました。
1980年代には免疫細胞治療が始まり、90年代には分子標的薬が登場しています。
抗がん剤治療は、3~4週間を1クールとして数えるのが一般的だと言われています。
抗がん剤投与を行ってから1週間後に2回目の投与を行い、その後の3週間は休養して1クール終了。
2クール目に突入し、体調に大きな異常がなければ治療を何クールか繰り返すことになります。
抗がん剤はがんの種類によって使う種類が異なり、現在約100種類近く存在。作用の仕方や由来によって「細胞障害性抗がん剤」と「分子標的薬」に分かれます。
「細胞障害性抗がん剤」はさらに、代謝拮抗剤やアルキル化剤など細かく分類されます。自分がこれから使用する各抗がん剤の特徴を知っておきましょう。
分子標的薬は、がん細胞の特異的な性質を分子レベルでとらえる薬です。
がん細胞を狙って作用するので、副作用をより抑えた治療をすることができます。
ただし正常細胞にも影響を及ぼす可能性もあります。
アルキル化剤はマスタードガスの研究から開発された薬で、細胞障害性抗がん剤の一種。
アルキル基という原子の塊をがん細胞DNAに付着させることでDNAを異常な形にし、がん細胞の分裂や増殖を防ぎます。
代謝拮抗剤は、がん細胞が分裂・増殖する時に材料となる物質と構造が似ています。
DNA合成に必要な酵素の働きを阻害することで、がん細胞が増殖するのを抑制するはたらきを持ち、他の薬と併用することで効果が増強します。
植物アルカロイドは、毒性のある植物成分を応用したものです。
ビンクリスチンやドセタキセルなどの微小管阻害剤や、イリノテカンやエトポシドなどのトポイソメラーゼ阻害剤といった種類があります。
ホルモン剤治療は、主に性ホルモンで成長してしまうがんに対して行われます。
反作用を持つホルモン剤を使うことで、がん細胞の増殖を防ぎ活動を停止。
がんを死滅させるものではないので、他の治療と併用します。
抗がん剤による治療の中でも重大な役割を担うプラチナ(白金)製剤。
アルキル化剤と同様に、らせん状に絡まるDNA構造を結合することで、がん細胞の増殖を阻害し、細胞死へと導きます。
抗がん性抗生物質は、土壌に含まれるカビなどから作られた物質。
がん細胞の細胞膜の破壊や、DNAの複製・合成を阻害する作用があります。
抗腫瘍効果が高い反面、骨髄抑制などの副作用が現れやすい特徴があります。
免疫調節剤は、免疫反応を治療と結びつけた抗がん剤。
免疫システムを刺激して活性化する「免疫賦活剤」と、ウイルス感染時に体内で対応する免疫物質「インターフェロン」などのサイトカインに大別されます。
抗がん剤は、がんの種類によって使用するものが異なります。がんと言っても大腸がんや胃がん、乳がんなど体内のさまざまな部位で疾患するため、それぞれの部位に合わせた治療法が必要です。
がんの種類によってはステージによって抗がん剤が必要になったり、抗がん剤自体が効きにくかったりすることもあります。がんの種類別に、どんな抗がん剤治療を行っているのか見ていきましょう。
乳がんの抗がん剤治療は、検査で遠隔転移が発見された場合や手術後の再発、手術ができない場合などに行います。
ホルモン感受性やHER2が陽性か陰性かによって選択される治療法が異なりますが、現在は新しい抗がん剤として植物アルカロイドのチューブリン阻害薬が期待されています。
肺がんの治療は「非小細胞肺がん」と「小細胞肺がん」によって異なります。
「非小細胞肺がん」はシスプラチンやカルボプラチンといったプラチナ製剤と、別の抗がん剤を加える二剤併用療法。
「小細胞肺がん」はイリノテカンとシスプラチンを組み合わせる療法が標準的です。
膵臓がんは早期発見が難しいがんのため、気づいた時にはすでに手術不可能なことが多くあります。
手術ができない場合や手術後の再発防止のために、抗がん剤治療を行います。
以前はフルオロウラシルが用いられていましたが、現在はゲムシタビンが標準的に使われています。
肝臓がんは、自覚症状が現れた時点ですでに末期となっていることも多いがんです。
治療方法は手術や抗がん剤のほか、エタノール注入療法、肝動注療法、肝臓移植など多岐に渡ります。
抗がん剤では新しい分子標的薬であるソラフェニブが開発され、肝臓がんの治療に期待されています。
胃がんには、抗がん作用のあるテガフールや、テガフールの効果を高めるギメラシル、副作用軽減作用があるオタレシルカリウムを使います。
胃がんは薬に対して感受性が低いので、抗がん剤が効きにくいと言われていますが、現在では効果が見込める化学療法が登場してきています。
大腸がんは、フルオロウラシルとレボホリナートカルシウムという薬を組み合わせる抗がん剤治療が中心でした。
しかし最近は、オキサリプラチンやイリノテカンをさらに加える療法が標準となりつつあります。
早期発見なら手術で治りやすい大腸がんの抗がん剤治療は、がん細胞が転移・再発した場合に用いられます。
卵巣がんは抗がん剤が良く効くがんのため、抗がん剤治療において40%以上のがん細胞の完全消失が確認されています。
抗がん剤治療はIa期以外は必要で、標準的にはCAP療法の多剤併用療法を行います。
そのほかCP療法やEP療法、JP療法、TP療法、TJ療法などがあります。
前立腺がんは従来、手術療法やトモセラピーなどの放射線療法、男性ホルモンの働きを抑える内分泌療法などが中心でした。
ところが近年の研究でドセタキセル(タキソテール)が前立腺がんに有効だと判明。
他の抗がん剤との併用でさらなる治療効果の向上が明らかになっています。
悪性リンパ腫は、血液悪性三大疾患と呼ばれるもののひとつで、リンパ球ががん化したもの。
悪性リンパ腫はさらにホジキンリンパ種と非ホジキンリンパ種に分類されています。
近年は分子標的治療薬リツキシマブ(リツキサン)の登場により、悪性リンパ腫の抗がん剤治療が大きく向上しています。
白血病は種類によりますが、抗がん剤が効果的だと言われているがんです。
抗がん剤で白血病細胞を排除することで骨髄を正常な状態に戻し、健康な血液を作り出せる状態に治します。
急性骨髄性白血病では標準的にアントラサイクリン系薬剤とシタラビンを併用して治療していきます。
そのうち3人に1人は、就労が可能な年齢であり、がん患者の約3割は60歳未満の働き盛りの年齢です。
今やがんは不治の病ではなく、病床に伏せる病でもなく、
働き盛りのビジネスパーソンにとってがんは、すぐそばにある病であり、
がん宣告を受けた場合も「人生はもうおしまい」という時代ではありません。
「がんと共に向き合う」ためには、抗がん剤の副作用をリスクマネジメントすること、
リスクマネジメントを踏まえて家族や医師などでチームを結成し、
マインドセットした上でプロジェクト達成(がん克服)に向かうことが大事なのです。
こちらのサイトでは、身体に害のない近赤外光線や低反応レベルレーザーを照射。がん細胞を消滅させるという治療法「光免疫療法」について紹介しています。
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こちらのサイトでは、「NKT細胞(ナチュラルキラーT細胞)」を利用した免疫療法である、NKT細胞標的治療を専門的に紹介しています。
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