樹状細胞・T細胞に関わる免疫学研究に携わってきた銘煌(めいこう)CITクリニック。こちらでは、がん治療の特徴とクリニックで行なわれている診療内容、あわせてクリニックの基本情報をまとめてご紹介します。
がんの早期発見を目指し、3つのリスクスクリーニング検査が行なわれています。
唾液中のがん細胞に見られる「ポリアミン類」を調べる検査。すい臓がんや肺がん、大腸がんなどのリスクを早期発見するのに役立ちます。
味の素社が開発した血中アミノ酸測定で血中アミノ酸濃度を調べる検査。胃がん、肺がんのほか、女性特有の乳がんや子宮がんなどのリスクが調べられます。
人間の体内に存在する2,000種類以上の遺伝子「マイクロRNA」を採血で調べます。がんになるかどうか画像では確認できないステージ0レベルの脳腫瘍、甲状腺がん、食道がんなどのリスクを見つけてくれます。
複合免疫療法に加えて、がん遺伝子治療を組み合わせた自由診療が受けられます。銘煌CITクリニックで行なわれている免疫療法は大きくわけて3つです。
血液中の単球を集めて樹状細胞に分化し、患者さん自身のがん細胞に学習させて体内に戻していく治療法です。樹脂細胞は体内で働くTリンパ球に対して「がん抗原」を学習させます。これにより樹状細胞が活性化されて、がん細胞に攻撃を与える力をもつTリンパ球が誕生。Tリンパ球はがん細胞を探して攻撃します。
樹状細胞ワクチン療法は、リンパ球活性化作用に増強する免疫チェックポイント阻害薬の処方にも対応。免疫細胞が体内で働きすぎて自分の体を傷つけないよう、ブレーキの役割をしてくれる薬です。
採血した血を14日間培養しTリンパ球を数百倍まで増殖させて体内に戻します。がん細胞を直接攻撃する治療法ではありませんが、Tリンパ球の増殖により体全体の免疫力が高まる効果があります。抗がん剤の影響で白血球の数が減少した場合は、樹状細胞ワクチン療法を併用して抗腫瘍免疫の効果を高めます。
培養で増えたNK(ナチュラルキラー)細胞を数百倍まで大量増殖させたあと、体内へ還元する治療です。活性化Tリンパ球療法と同じように採血した血を培養する方法を採用。NK細胞は自然にがん細胞を攻撃(自然免疫)したり、抗体によって結合されたがん細胞を見つけて攻撃(ADCC)したりする特徴があります。抗体医薬の抗がん剤と併用することによって、相乗効果が得られるでしょう。
「がんの新しい治療を開発したい」という夢をもとに、つねに研究を続けてきた藤田成晴院長。東京大学医科学研究所附属病院先端診療部の研修医を経て、内科臨床に携わりながら樹状細胞とTリンパ球の研究をされてきました。地道な研究の結果、2007年5月に第18回日本樹状細胞研究会「学術奨励賞」を受賞。2012年2月に「細胞傷害性T細胞誘導用組成物」という出願特許をされているほど、免疫療法に力を入れています。