メニューボタン

アベルマブ

アベルマブとは

アベルマブは、バベンチオという商品名で販売されている免疫チェックポイント阻害剤です。テセントリクの商品名で知られているアテゾリズマブと同様に、がん細胞の表面にある免疫チェック因子PD-L1を阻害する作用を持っています。

人間の体は自分の細胞を壊さないように、免疫細胞の攻撃を抑えるシグナルを出します。がん細胞はこのシグナルを悪用して、自らが攻撃されないようにしているため、うまく退治できません。免疫チェックポイント阻害剤は、がん細胞から出てくる「攻撃してはいけない」というシグナルを抑えて、免疫細胞が攻撃できるようにする薬です。

日本では、2017年に根治切除不能なメルケル細胞がんへの効果で製造販売承認を取得しています。

ほかの薬との違い

アベルマブは、PD-L1を阻害するタイプの免疫チェックポイント阻害剤としては、テセントリクよりも早く日本で承認されていました。しかし、しばらく希少な皮膚がんの一種であるメルケル細胞がんの承認のみでしたので、広く認知されていませんでした。

早期から承認されていたオプジーボのようなPD-1を阻害するタイプの薬剤とは作用の方法が違うので、多角的に治療をしたい方には、選択肢のひとつとなる可能性があります。

アベルマブが用いられる目的

アベルマブは、2019年現在、根治切除不能なメルケル細胞がんに対しての承認を得ています。さらに、アベルマブとチロシンキナーゼ阻害剤であるアキシチニブという薬剤を併用する治療法で、未治療の進行腎細胞がんへの適応を申請しています。

これによって、メルケル細胞がんだけではなく、腎細胞がんにおいてもアベルマブが選択肢となる可能性が高くなってきました。

アベルマブの治療効果

今のところ日本で承認されているのは、メルケル細胞がんだけですが、アメリカでは治療歴のある局所進行または転移性の尿路上皮がんでも承認を受けています。また、他の免疫チェックポイント阻害剤や抗がん剤とアベルマブとを併用することで、新たに承認を受ける可能性も高いので、がん治療の効果や選択肢を広げることができると考えられています。

アベルマブの副作用と対処法

ほかの免疫チェックポイント阻害剤と同様、アベルマブの投与後に大腸炎や下痢などの消化器系の症状や、間質性肺炎などの呼吸器系の症状、肝機能障害、内分泌障害などの副作用を伴うことがあります。重大な副作用が現れた際はもちろん、微細な症状であっても処方した医師や薬剤師に相談し、休薬などの処置を考えることが大切です。