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アムルビシン

アムルビシンの特徴、副作用、使用上の注意点、使用者の体験談などをご紹介します。アムルビシンは、非小細胞肺がんや小細胞肺がんなどの肺がんの治療に利用されている抗がん剤の一種です。

アムルビシンの概要

一般名称 アムルビシン:注射
形状 注射剤
分類 細胞障害薬
商品名(製造元) カルセド注射用50mg(大日本住友製薬)など
薬価 50mg13,975円/瓶
適応する症状
  • 肺がん(非小細胞肺がん、小細胞肺がん)

アムルビシンの効果・特徴

アムルビシンは、非小細胞肺がんと小細胞肺がんの治療に用いられる抗がん剤のひとつ。がん細胞のDNA・RNAの合成を妨げることで、がん細胞の増殖抑制を目指す注射剤です。

アムルビシンによる治療を受けた患者の大半が、大なり小なり副作用を経験しています。副作用の症状は多岐に多岐にわたり、実際に治療を受けている方々の声を見ると、食欲不振や倦怠感を訴える内容を多く目にします。そのため、患者の状態を慎重に観察しながら投与することが大切です。

用法・用量

通常、成人に対してはアムルビシン塩酸塩45mg(力価)/m2(体表面積)を約20mLのの日局生理食塩液(または5%ブドウ糖注射液)に溶かしこみ、1日1回、3日連続で静脈内に投与します。その後3~4週間ほど休養し、これを1クールとします。患者の状態を確認して薬剤の量を適宜増減させつつ、これを繰り返します。

効果のメカニズム

アムルビシンは、アントラサイクリン系に属する抗生物質のひとつ。体内でがん細胞のDNAやRNAの合成を妨げることで、がん細胞の増殖を抑える働きがあります。

アムルビシンの副作用

臨床試験によると、安全性評価症例の大半の患者において白血球減少などの副作用が認められています。また、本剤との関連を否定できない死亡例が510例中3例あったと報告されています。

重大な副作用

骨髄機能抑制 白血球減少が90%以上、好中球減少が90%以上、貧血が80%以上、血小板減少が40%以上で認められています。ほか、頻度不明で汎血球減少なども認められます。敗血症や肺炎などを通じた死亡例も報告されているので、感染徴候には十分に留意しなければなりません。
間質性肺炎 0.1~5%未満の頻度で間質性肺炎が認められています。
胃・十二指腸潰瘍 頻度不明で胃・十二指腸潰瘍が認められています。また0.1~5%未満の頻度で吐血が見られています。

類薬における重大な副作用

心筋障害 類薬(アントラサイクリン系薬剤)において、心筋症買いやうっ血性心不全等の副作用が報告されています。

その他の副作用

心臓 心電図異常(T波平低化/QT延長/心房細動/心室性期外収縮/上室性期外収縮/ST低下等) 不整脈/動悸/左室駆出率低下/血圧低下心拡大/心膜滲出液
肝臓 ALT(GPT)上昇(20 %以上)/AST(GOT) 上昇(10%以上)/ LDH上昇(10%以上)/ ALP上昇/総ビリル ビン上昇/ウロビリノー ゲン陽性/γ-GTP上昇
腎臓 尿蛋白陽性/BUN上昇/クレアチニン上昇
消化器 食欲不振(60%以上)/悪心・嘔吐(50%以 上)/口内炎(10%以上)/下痢(10%以上) /便秘/口角炎/歯周炎/軟便/下血/腹痛/腹部不快感
呼吸器 肺炎/気胸/咽頭痛
精神神経系 頭痛/手足のしびれ/末梢 ・知覚神経障害/頭重/めまい・ふらつ き/不眠
過敏症 皮疹/発疹
その他 脱毛(70%以上)/発熱(20%以上)/白血球分画異常(30%以 上)/血清総蛋白低下(20%以上)/血沈亢進(20%以上)/血清アルブミン低下(10%以上)/A/G比異常(10%以上)/電解質異常(Na、K、Cl、 Ca)/尿潜血/全身倦怠/飛蚊症/尿糖陽性/鼻出血/体力喪失/静脈炎/注射部反応/色素沈着/耳鳴/出血傾向/浮腫/胸内苦悶感/感染/血管痛/尿沈渣白血球陽性/血清アミラーゼ上昇/CRP上昇/吃逆/味覚異常/血小板増加/体重減少/背部痛/白血球増加/関節痛/ほてり

アムルビシン使用上の注意

禁忌

次の患者には投与しないでください。
  • 重篤な骨髄機能抑制のある患者
  • 重篤な感染症を合併している患者
  • 胸部単純X線写真で明らかで、かつ臨床症状のある間質性肺炎又は肺線維症の患者
  • 心機能異常又はその既往歴のある患者
  • 他のアントラサイクリン系薬剤等心毒性を有する薬剤による前治療が限界量に達している患者
  • 本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性

慎重投与

次の患者には慎重に投与してください。
  • 骨髄機能抑制のある患者
  • 感染症のある患者
  • 間質性肺炎又は肺線維症の患者
  • 他のアントラサイクリン系薬剤等心毒性を有する薬剤による前治療歴のある患者
  • 肝障害のある患者
  • 腎障害のある患者
  • 高齢者
  • 水痘患者

併用注意

次の薬・治療法との併用に注意してください。
  • 潜在的に心毒性を有する抗悪性腫瘍剤
  • 投与前の心臓部あるいは縦隔への放射線照射
  • 抗悪性腫瘍剤/放射線照射

高齢者への投与について

高齢者に投与する場合には、次の点に注意してください。 体内における本剤の消失について、肝臓の寄与が大きいと考えられます。一般に高齢者は肝機能等の生理機能が低下している傾向があるため、本剤の消失が遅れる恐れがあります。高齢の患者においては、患者の状態を確認しながら慎重に投与してください。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与について

妊婦、産婦、授乳婦等に投与する場合には、次の点に注意してください。 妊娠中の患者、または妊娠している可能性のある患者に対しては、本剤を投与しないでください。妊娠する可能性のある患者に対しては、避妊するよう指導してください。動物実験によると、本剤の胎児への移行や、胎児への催奇形性などが確認されています。
また授乳婦に本剤を投与する場合には、授乳を中止するよう指導してください。動物実験では本剤の乳汁への移行が見られ、かつ出生児の精巣発達阻害などが確認されています。

小児への投与について

小児に与する場合には、次の点に注意してください。 新生児や乳児、幼児などに対する安全性は確立されていません。

アムルビシンを使用した人からの体験談

副作用に耐えられず「治療をやめたい」と言い始めた妻

昨年、妻に肺がんが見つかり、以後は16かいの点滴・内服による治療を続けています。抗がん剤としてカルセドを使っているのですが、妻にはカルセドの副作用がかなりつらいようです。特に自覚している副作用が、「だるさ・倦怠感」とのこと。あまりにも副作用の症状がひどいため、妻は「抗がん剤の治療をやめたい」と言い始めています。最近は「うつ状態」に特有の言動も現れ始めました。

カルセド注射を2クール。極度の副作用を自覚しています

昨年秋に小細胞がんが見つかり、放射線治療等を経て5ヶ月後からカルセドという注射を2クールやりました。この注射の副作用で極度の不眠、極度の食欲不振、便秘・下痢の繰り返し、倦怠感を自覚しています。名医と呼ばれるドクターなので、信じて治療を続けるしかありません。

参照文献・URL

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