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L-アスパラギナーゼ

L-アスパラギナーゼの特徴や副作用、使用上の注意、使用者の体験談などをご紹介します。L-アスパラギナーゼは、急性白血病や悪性リンパ腫の治療に用いられている細胞障害薬系の抗がん剤です。

L-アスパラギナーゼの概要

一般名称 L-アスパラギナーゼ:注射
形状 注射剤
分類 細胞障害薬
商品名(製造元) ロイナーゼ注用10000(協和キリン株式会社)など
薬価 4,311円/瓶
適応する症状
  • 急性白血病(慢性白血病の急性転化例を含む)
  • 悪性リンパ腫

L-アスパラギナーゼの特徴

L-アスパラギナーゼは、急性白血病や悪性リンパ腫の治療に用いられる注射タイプの抗がん剤。DNAの合成を阻害することで、がん細胞の増殖抑制を目指す薬です。

用法・用量

静脈内投与の場合、通常は、1日量体重1kgあたり50〜200K.U.を連日、または確実で点滴にて注入します。筋肉内投与の場合には、通常、1日1回体表面積1m2あたり10000K.U.を週3回、または1日1回体表面積1m2あたり25000K.U.を週1回注入します。いずれの場合も、患者の年齢や全身状態を観察したうえで注入量を適宜検討します。

効果のメカニズム

DNAの合成を阻害することで、がん細胞の増殖を抑制します。代謝拮抗薬というグループに属する細胞障害薬の一つです。

L-アスパラギナーゼは、がん細胞だけではなく、あらゆる細胞のDNA合成を阻害する成分。ただし、がん細胞は他の細胞に比べて分裂期間が長いことから、他の細胞よりもL-アスパラギナーゼによる害を受けやすくなるとされています。

副作用について

食欲不振や嘔吐、倦怠感などのほか、アナフィラキシーショックが見られることがあります。薬剤の投与に際しては、十分な観察が必要です。

考えられる副作用

本剤の承認時における188例の試験において、128例(68.1%)において何らかの副作用が認められています。

重大な副作用

ショック、アナフィラキシー ショック、アナフィラキシー症状が2.0%の頻度で認められています。蕁麻疹や血管浮腫、悪寒、嘔吐、呼吸困難、意識混濁、痙攣、血圧低下等の症状が見られた場合には、使用を中止するなどの適切な処置を行う必要があります。
脳出血、脳梗塞、肺出血等の重篤な凝固異常 脳出血、脳梗塞、肺出血等の重篤な症状が頻度不明で認められています。患者の状態をよく観察し、かつ頻繁に検査を行うことが必要です。
重篤な急性膵炎 重篤な急性膵炎が頻度不明で認められています。患者の観察を十分に行いつつ、腹痛、嘔吐、アミラーゼ等の膵酵素の上昇といった症状が見られた場合には、本剤の使用を中止するなどの適切な処置が必要です。
また、膵内分泌機能障害(膵ランゲルハンス島炎)による糖尿病が認められることもあります。
意識障害を伴う高アンモニア血症 意識障害をともなう高アンモニア血症が認められることがあります。意識障害の有無を問わず、高アンモニア血症の頻度は12.5%です。
脳症、昏睡、意識障害、見当識障害等 脳症、昏睡、意識障害、見当識障害等が頻度不明で認められています。また、過去には広範な脳の器質的障害により患者が死亡した例が報告されています。
肝不全等の重篤な肝障害 肝不全等の重篤な肝障害が頻度不明で認められています。
骨髄抑制 骨髄抑制が頻度不明で認められています。血液検査を頻繁に行うなどし、異常が見られた場合には速やかに適切な処置を行うことが必要です。
肺炎、敗血症等の重度の感染症 肺炎、敗血症等の重度の感染症が頻度不明で認められています。

その他の副作用

過敏症 発疹
肝臓 脂肪肝/肝機能障害
腎臓 浮腫/高窒素血症/蛋白尿/利尿不全
消化器 食欲不振/悪心/嘔吐/下痢
精神神経系 倦怠感/傾眠/不安/頭痛
投与部位 投与部位反応(硬結/疼痛/出血/血腫/膿瘍等)
その他 発熱/血管痛/耐糖能異常/高脂血症/唾液腺炎/耳下腺炎

使用上の注意

禁忌

次の患者には投与しないでください。
  • 本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者

慎重投与

次の患者には慎重に投与してください。
  • 膵炎又は膵炎の既往のある患者
  • 肝障害のある患者
  • 腎障害のある患者
  • 骨髄機能抑制のある患者
  • 感染症を合併している患者
  • 水痘患者

高齢者への投与

高齢者に投与する場合には、次の点に注意してください。

一般に高齢者は生理機能が低下している傾向があるため、本剤の投与に際しては、患者の状態をよく観察し、用量に注意するようにしてください。特に肝障害の副作用には注意が必要です。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦、産婦、授乳婦等に投与する場合には、次の点に注意してください。

妊娠している患者、また妊娠の可能性のある患者に対しては、投与をしないほうが望ましいとされています。動物実験により、脳ヘルニアや胸椎及び肋骨異常、骨化遅延などが報告されているためです。

また授乳中の患者に本剤を投与する場合には、授乳を中止させるよう指導してください。

小児への投与

小児に投与する場合には、次の点に注意してください。

小児への投与は禁忌ではありませんが、副作用の発現を注視しつつ慎重に投与してください。また小児や生殖可能な年齢の患者に投与する場合、性腺への影響を考慮するようにしてください。

L-アスパラギナーゼを使用した人からの体験談

1年4ヵ月の闘病生活。かなりひどい副作用でした

16歳で急性リンパ性白血病を発症。オンコビン、エンドキサン、ロイナーゼなどの複数の抗がん剤を使い、1年4ヵ月の闘病生活を送りました。闘病中のほぼ全期間、ひどい副作用に苦しみ続けました。自力で起き上がることはできなくなり車椅子での生活。口の中は口内炎で埋め尽くされて腫れあがり、口を開けることができなくなりました。口内炎から出た黄色い膿が喉に詰まってしまうので、夜は横になって眠ることができません。ほかにも、帯状疱疹脱毛、全身の浮腫みなどなど。顔は何倍にも大きくなりました。

高3の息子が白血病。副作用で左半身麻痺が出てきたようです

高3の息子が急性リンパ性白血病になり、今、ロイナーゼで治療中です。まだ第一クールなのですが、薬の副作用で左半身麻痺が生じています。最初は副作用がなかったため息子も安心していたのですが、麻痺が出て相当ショックだったらしく、今は恐怖と不安で泣きっぱなしです。どう声をかけてやればいいのか分かりません。

ロイナーゼの副作用で重症の膵炎にかかりました

今28歳の妹が急性リンパ性白血病になり、寛解から地固め、維持に入ったところです。ところがロイナーゼという薬の副作用で重症の膵炎にかかってしまい、こちらの治療を優先するために、いったん白血病の治療を中断している形です。幸い、白血病は再発していませんが心配です。

髪が抜けないのは薬が効いていないから?

現在2歳10ヶ月の息子が急性リンパ性白血病で治療中です。使用している薬は、L-アスパラギナーゼ(ロイナーゼ)を始め5種類。治療が始まってから1ヶ月たつのですが、髪がまったく抜けません。髪が抜けないのは、薬が効いていないからではないかと不安になります。

参照文献・URL

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