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プレドニゾロン(注射)

プレドニゾロン(注射) の特徴や副作用、使用上の注意点などをご紹介します。プレドニゾロン(注射) は、悪性リンパ腫や白血病、前立腺がんなどの治療の用いられることがある注射タイプの抗がん剤です。

プレドニゾロン(注射)の概要

一般名称 プレドニゾロン/メチルプレドニゾロン:注射
形状 注射剤
分類 合成副腎皮質ホルモン剤
商品名(製造元) 水溶性ブレドニン50㎎(塩野義製薬)など
薬価 10mg109円/20mg192円/50mg429円
適応する症状
  • 悪性リンパ腫(リンパ肉腫症、細網肉腫症、ホジキン病、皮膚細網症、菌状息肉症)
  • 白血病(急性白血病、慢性骨髄性白血病の急性転化、慢性リンパ性白血病)
  • 前立腺がん
  • 乳がん
  • 好酸性肉芽腫

プレドニゾロン(注射)の効果・特徴

プレドニゾロン(注射)は、いわゆるステロイド剤の一種。数あるステロイド剤の中でも標準的な薬剤として、内科系・外科系を問わず様々な領域で使用されています。抗がん効果を有することでも知られ、悪性リンパ腫、白血病、前立腺がん、乳がんなどに用いられることがあります。

プレドニゾロンが日本に初めて紹介されたのは1955年(昭和30年)。アメリカの製薬会社と日本の塩野義製薬が協力関係になることで、日本の医療現場に初めてプレドニゾロンが導入されました。

用法・用量

症状に応じて用法・用量が異なります。たとえば悪性リンパ腫や白血病の場合には、静脈内注射、点滴静脈内注射、筋肉注射のいずれでも効果を発揮します。悪性リンパ腫の場合には、脊髄腔内注入が用いられることもあります。

静脈内注射の場合には、1回10~50mgを3~6時間ごとに使用。点滴静脈内注射の場合には、1回20~100mgを1日1~2回使用。筋肉注射の場合には、1回10~50mgを3~6時間ごとに使用。脊髄腔内注入の場合には、1回5mgを週2~3回に分けて使用します。

原料

プレドニゾロン(注射)はステロイド薬の一種です。ステロイドとは、副腎と呼ばれる器官から分泌されている「副腎皮質ホルモン」の一種。「副腎皮質ホルモン」の中に「コルチゾル」と呼ばれるホルモンがあり、主にこの「コルチゾル」の仲間を指してステロイドと言います。

実際のがん治療においては、治療効果を高めるために化学合成されたステロイド薬が使用されています。

他の薬・治療法との併用について

併用が禁忌とされている薬はありませんが、何らかの副作用の恐れがあることから、注意しつつ併用すべき薬剤があります。併用に注意すべき代表的な薬には、ワルファリンカリウムやインスリン製剤などがあります。

プレドニゾロン(注射)の副作用

再評価結果における安全性評価対象例 430 例中、37例(8.6%)において副作用が認められています。

重大な副作用

ショック/アナフィラキシー 呼吸困難、全身紅潮、血管浮腫、蕁麻疹などのショック、アナフィラキシーが現れることがあります。症状が認められた場合には使用を中止し、適切な処置を行ってください。
誘発感染症/感染症の増悪 頻度不明で感染症を誘発したり、既存の感染症を憎悪させたりすることがあります。また、B型肝炎ウイルスの増殖が見られることがあります。
続発性副腎皮質機能不全/糖尿病 頻度不明で左記の症状が認められることがあります。
消化管潰瘍/消化管穿孔/消化管出血 頻度不明で左記の症状が認められることがあります。異常が認められた場合には使用を中止するなどの適切な処置を行ってください。
膵炎 頻度不明で左記の症状が認められることがあります。
精神変調/うつ状態/痙攣 頻度不明で左記の症状が認められることがあります。
骨粗鬆症/大腿骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死/ミオパチー 頻度不明で左記の症状が認められることがあります。
緑内障/後嚢白内障/中心性漿液性網脈絡膜症/多発性後極部網膜色素上皮症 頻度不明で左記の症状が認められることがあります。定期的に検査をすることが推奨されます。
血栓症 頻度不明で左記の症状が認められることがあります。異常が認められた場合には使用を中止するなどの適切な処置を行ってください。
心筋梗塞/脳梗塞/動脈瘤 頻度不明で左記の症状が認められることがあります。長期投与をする場合には、十分に観察を行ってください。
喘息発作の増悪 頻度不明で左記の症状が認められることがあります。

その他の副作用

投与部位 関節の不安定化(関節腔内注射時)/疼痛・腫脹・圧痛の増悪(関節腔内注射時)/局所組織の萎縮による陥没(筋肉内又は皮内注射時)
内分泌系 月経異常/クッシング症候群様症状
消化器 下痢/悪心・嘔吐/胃痛/胸やけ/腹部膨満感/口渇/食欲不振/食欲亢進
精神神経系 多幸症/不眠/頭痛/めまい/易刺激性
筋・骨格 筋肉痛/関節痛
脂質・蛋白質代謝 満月様顔貌/野牛肩/窒素負平衡/脂肪肝
体液・電解質 浮腫/血圧上昇/低カリウム性アルカローシス
網膜障害/眼球突出
血液 白血球増多
皮膚 ざ瘡/多毛/脱毛/色素沈着/皮下溢血/紫斑/線条/そう痒/発汗異常/顔面紅斑/脂肪織炎
その他 発熱/疲労感/ステロイド腎症/体重増加/精子数及びその運動性の増減/尿路結石/創傷治癒障害/皮膚・結合組織の菲薄化・脆弱化

プレドニゾロン(注射)使用上の注意

禁忌

次の患者には投与しないでください。
  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 感染症のある関節腔内,滑液嚢内,腱鞘内又は腱周囲
  • 動揺関節の関節腔内

原則禁忌

次の患者には原則として投与しないでください。特に必要な場合には、医師による慎重な管理のもとで投与してください。
  • 有効な抗菌剤の存在しない感染症,全身の真菌症の患者
  • 消化性潰瘍の患者
  • 精神病の患者
  • 結核性疾患の患者
  • 単純疱疹性角膜炎の患者
  • 後嚢白内障の患者
  • 緑内障の患者
  • 高血圧症の患者
  • 電解質異常のある患者
  • 血栓症の患者
  • 最近行った内臓の手術創のある患者
  • 急性心筋梗塞を起こした患者
  • ウイルス性結膜・角膜疾患,結核性眼疾患,真菌性眼疾患及び急性化膿性眼疾患の患者(に対する眼科的投与)

慎重投与

次の患者には慎重に投与してください。
  • 感染症の患者
  • 糖尿病の患者
  • 骨粗鬆症の患者
  • 腎不全の患者
  • 甲状腺機能低下のある患者
  • 肝硬変の患者
  • 脂肪肝の患者
  • 脂肪塞栓症の患者
  • 重症筋無力症の患者
  • 高齢者

併用禁忌

次の薬との併用をしないでください。
  • バルビツール酸誘導体
  • サリチル酸誘導体
  • 抗凝血剤
  • 経口糖尿病用剤
  • 利尿剤(カリウム保持性利尿剤を除く)
  • 活性型ビタミンD3製剤
  • シクロスポリン
  • エリスロマイシン
  • 非脱分極性筋弛緩剤

併用注意

次の薬との併用に注意してください。
  • バルビツール酸誘導体
  • サリチル酸誘導体
  • 抗凝血剤
  • 経口糖尿病用剤
  • 利尿剤(カリウム保持性利尿剤を除く)
  • 活性型ビタミンD3製剤
  • シクロスポリン
  • エリスロマイシン
  • 非脱分極性筋弛緩剤

高齢者への投与

高齢者に投与する場合には、次の点に注意してください。 高齢者に長期投与した場合、感染症の誘発や糖尿病、骨粗鬆症、高血圧、白内障、緑内障などの副作用が現れやすくなります。慎重に投与してください。

高齢者への投与について

高齢者に投与する場合には、次の点に注意してください。 高齢者に長期投与した場合、感染症の誘発や糖尿病、骨粗鬆症、高血圧、白内障、緑内障などの副作用が現れやすくなります。慎重に投与してください。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与について

妊婦、産婦、授乳婦等に投与する場合には、次の点に注意してください。 妊婦または妊娠可能性のある患者に対しては、治療による有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与してください。動物試験によると、新生児に対し催奇形作用や副腎不全を誘発する恐れがあります。
また、授乳中の女性には本剤の投与をしないでください。または、子供に対して授乳をしないようにしてください。

小児への投与について

小児に投与する場合には、次の点に注意してください。 発育抑制が現れることがあるので、十分に観察しながら投与してください。特に投与した部位における萎縮(陥没)が見られることがあるため、筋肉内または皮内注射は、できる限り避けることが望ましいとされています。
また小児への投与による頭蓋内圧亢進症状や高血圧性脳症のリスクが指摘されています。

参照文献・URL

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