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ダサチニブ錠剤

ダサチニブ錠剤の特徴や副作用、使用上の注意点、使用者の体験談などをご紹介します。ダサチニブ錠剤は、慢性骨髄性白血病や再発又は難治性のフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病などの治療に用いられている抗がん剤の一種です。

ダサチニブ錠剤の概要

一般名称 ダサチニブ錠
形状 錠剤
分類 抗悪性腫瘍剤
商品名(製造元) スプリセル錠
薬価 4082.9円/スプリセル錠20mg1錠
適応する症状
  • 慢性骨髄性白血病
  • 再発又は難治性のフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病

ダサチニブ錠剤の特徴

ダサチニブは、チロシンキナーゼ阻害剤と呼ばれる分子標的治療薬の一つです。慢性骨髄性白血病、および再発又は難治性のフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病の治療に用いられています。

用法・用量

通常、成人にはダサチニブとして1日1回100mgを経口投与します。なお、患者の状態により適宜増減するが、1日1回140mgまで増量できる。

効果のメカニズム

ダサチニブは、チロシンキナーゼの働きを阻害し、白血病細胞の増殖を引き起こすシグナル伝達を遮断することで抗腫瘍効果を発揮します。

他の薬・治療法との併用について

他の薬の成分との相互作用が多く確認されている薬です。グレープフルーツジュースやセイヨウオトギリソウなどの食品との相互作用も指摘されているため、薬の摂取に際しては、患者側にも併用に関する一定の基礎知識が必要となります。

考えられる副作用

ダサチニブ錠剤は多様な副作用が認められている薬剤なので、患者の状態に応じて慎重に投与することが望まれます。

重大な副作用

感染症肺炎1.8%、敗血症0.3%の頻度で認められています。肺動脈性高血圧症肺動脈性高血圧症(頻度不明)が認められています。

骨髄抑制 汎血球減少0.9%、白血球減少21.5%、好中球減少34.3%、血小板減少34.0%、貧血16.4%の頻度で認められています。
出血 脳出血・硬膜下出血0.8%、消化管出血3.3%の頻度で認められています。
体液貯留 胸水17.3%、肺水腫0.6%、心嚢液貯留3.0%、腹水0.3%、全身性浮腫3.5% の頻度で認められています。
間質性肺疾患 間質性肺疾患が0.9%の頻度で認められています。
腫瘍崩壊症候群 腫瘍崩壊症候群が0.9%の頻度で認められています。
心電図QT延長 心電図QT延長が2.7%の頻度で認められています。
心不全、心筋梗塞 心不全0.6%、心筋梗塞0.2%の頻度で認められています。
急性腎障害 急性腎障害0.3%、ネフローゼ症候群(頻度不明)が認められています。

その他の副作用

感染症 (10%未満)感染/鼻咽頭炎/気管支炎/膀胱炎/サイトメガロウイルス感染/毛包炎/胃腸炎/ヘルペスウイルス感染/眼感染/インフルエンザ/膣カンジダ症/尿路感染/気管支肺炎/蜂巣炎/帯状疱疹/白癬/外耳炎/上気道感染/歯肉感染/副鼻腔炎、(頻度不明)感染性小腸結腸炎
血液 (10%以上)リンパ球数減少、(10%未満)網状赤血球数減少/発熱性好中球減少/播種性血管内凝固/CD4リンパ球数増加/プロトロンビン時間延長/網状赤血球数増加/APTT延長/白血球数増加/好中球数増加/血小板数増加など
免疫系 (10%未満)移植片対宿主病/過敏症、(頻度不明)結節性紅斑
代謝 (10%以上)電解質異常(リン異常、カリウム異常、カルシウム異常、マグネシウム異常、ナトリウム異常、クロール異常)、(10%未満)甲状腺機能低下症/血中甲状腺刺激ホルモン増加/BNP増加/CRP増加/脱水/総蛋白増加/食欲不振/血中尿酸増加/血中アルブミン減少/糖尿病/高コレステロール血症など
精神 (10%未満)不眠症/抑うつ気分/無感情、(頻度不明)不安/感情不安定/錯乱状態/リビドー減退
神経系 (10%以上)頭痛、(10%未満)味覚異常/浮動性眩暈/意識消失/傾眠/肋間神経痛/感覚鈍磨/振戦/手根管症候群/体位性眩暈など
(10%未満)霧視/角膜炎/眼球乾燥/結膜充血/アレルギー性結膜炎/白内障/眼脂/網膜症/飛蚊症、眼圧上昇、(頻度不明)流涙増加
(10%未満)耳不快感/耳管閉塞感/耳鳴/聴力低下、(頻度不明)回転性眩暈
心臓 (10%未満)心拡大/動悸/頻脈/大動脈弁閉鎖不全症/僧帽弁閉鎖不全症/洞性徐脈/上室性期外収縮/心室性期外収縮/左室肥大/不整脈/第1度房室ブロック/心房頻脈/脚ブロック/心肥大/心筋症/左房拡張/心電図ST部分下降、(頻度不明)心機能障害/狭心症/心膜炎/心室性不整脈/心室性頻脈/心筋炎/急性冠動脈症候群/肺性心/心房細動/心房粗動/心電図異常T波
血管 (10%以上)出血(肺出血、歯肉出血、結膜出血/鼻出血/皮下出血/点状出血/カテーテル留置部下出血)、(10%未満)低血圧/高血圧/ほてり/血腫
呼吸器 (10%以上)咳嗽(10%未満)呼吸困難/低酸素症/発声障害/咽喉頭疼痛/上気道炎症/喉頭紅斑/咽喉頭不快感/湿性咳嗽/鼻漏/痰貯留/鼻炎/胸膜炎/鼻痛
消化器 (10%以上)下痢/悪心、(10%未満)腹痛/腹部膨満/口唇炎/歯肉炎/胃不快感/異常便/変色便/胃炎/痔核/口唇水疱/心窩部不快感/口内乾燥/歯肉腫脹/口唇乾燥/口の感覚鈍磨/便秘/嘔吐/口内炎<胃潰瘍/裂孔ヘルニアなど/td>
肝臓 (10%以上)AST上昇/ALT上昇/LDH上昇、(10%未満)胆嚢炎/ビリルビン上昇/Al-P上昇/γ-GTP上昇/脂肪肝
皮膚 (10%以上)発疹、(10%未満)紅斑/ざ瘡/脱毛症/湿疹/皮膚掻痒症/紫斑/皮膚乾燥/多汗症/爪障害/丘疹/皮膚剥脱/皮膚肥厚/蕁麻疹/皮膚色素脱失/皮膚嚢腫/皮膚炎など
筋・骨格系 (10%以上)筋痛/CK上昇、(10%未満)関節痛/四肢痛/背部痛/筋力低下/筋骨格硬直/側腹部痛/関節腫脹/骨関節炎/頚部痛/筋骨格痛/変形性脊椎炎/滑膜炎/顎関節症候群/腱鞘炎/椎間板突出/骨痛など
腎臓 (10%未満)血尿/蛋白尿/夜間頻尿/クレアチニン上昇/血中尿素増加/頻尿/血中クレアチニン減少
生殖器 (10%未満)乳房痛/女性化乳房/月経困難症/不正子宮出血/性器潰瘍形成/不規則月経/膣分泌物
全身 (10%以上)発熱/表在性浮腫(浮腫、眼瞼浮腫、咽頭浮腫、顔面腫脹、末梢性浮腫、顔面浮腫、腫脹、口腔浮腫)、倦怠感、(10%未満)胸痛/悪寒/疲労/熱感/疼痛/胸部不快感/口渇/異常感/末梢冷感/限局性浮腫/インフルエンザ様疾患
その他 (10%以上)体重増加、(10%未満)腫瘍熱/体重減少/尿沈渣異常/潜血/血中アミラーゼ増加/尿中ウロビリン陽性/尿中ブドウ糖陽性/血中トリグリセリド増加/血中葉酸減少/ビタミンB12減少

使用上の注意

禁忌

次の患者には投与しないでください。
  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人

慎重投与

次の患者には慎重に投与してください。
  • イマチニブに忍容性のない慢性骨髄性白血病患者(同様の副作用出現の恐れがある)
  • 間質性肺疾患の既往歴のある患者(間質性肺疾患を増悪させる恐れがある)
  • 肝障害のある患者(本剤は主に肝臓で代謝されるため、肝障害のある患者では高い血中濃度が持続する恐れがある)
  • QT間隔延長の恐れ又はその既往歴のある患者(QT間隔延長が起こる恐れがある)
  • 血小板機能を抑制する薬剤投与中あるいは抗凝固剤投与中の患者(出血傾向を増強する恐れがある)
  • 高齢者
  • 心疾患の既往歴又は心疾患の危険因子を有する患者(心臓の副作用〈急性心不全、うっ血性心不全、心筋症、拡張機能障害、駆出率低下、左室機能不全および致死的心筋梗塞等〉が発現する恐れがある)

併用禁忌

次の薬との併用をしないでください。
  • CYP3A4阻害剤
  • アゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール,ケトコナゾール等)
  • マクロライド系抗生剤(エリスロマイシン,クラリスロマイシン,テリスロマイシン等)
  • HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル,アタザナビル硫酸塩,インジナビル硫酸塩エタノール付加物,ネルフィナビルメシル酸塩,サキナビルメシル酸塩等)
  • グレープフルーツジュース

併用注意

次の薬との併用に注意してください。
  • 抗血小板剤
  • 血液凝固阻止剤
  • 薬物代謝酵素〈CYP3A4〉を阻害する薬剤
  • アゾール系抗真菌剤
  • イトラコナゾール
  • ケトコナゾール
  • マクロライド系抗生物質
  • エリスロマイシン
  • クラリスロマイシン
  • テリスロマイシン
  • HIVプロテアーゼ阻害剤
  • リトナビル
  • 硫酸アタザナビル
  • インジナビル硫酸塩エタノール付加物
  • メシル酸ネルフィナビル
  • サキナビルメシル酸塩
  • 肝薬物代謝酵素〈CYP3A4〉を誘導する薬剤
  • デキサメタゾン
  • フェニトイン
  • カルバマゼピン
  • リファンピシン類
  • H2受容体拮抗剤
  • ファモチジン
  • プロトンポンプ阻害剤
  • オメプラゾール
  • 肝薬物代謝酵素〈CYP3A4〉の基質となる薬剤
  • シンバスタチン
  • シクロスポリン
  • ピモジド
  • キニジン硫酸塩水和物
  • タクロリムス水和物
  • 酒石酸エルゴタミン
  • ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩
  • QTを延長する薬剤
  • イミプラミン塩酸塩
  • 抗不整脈剤
  • プロカインアミド塩酸塩
  • ジソピラミド
  • ソタロール塩酸塩
  • グレープフルーツジュース
  • セイヨウオトギリソウ

高齢者への投与

一般に高齢者は生理機能が低下しているため、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与する必要があります。なお、臨床所見において、65歳未満の患者と比較し、65歳以上の患者で胸水、呼吸困難、疲労、食欲障害、心嚢液貯留、及びうっ血性心不全等の発現頻度が高い傾向にあります。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦、産婦、授乳婦等に投与する場合は、次の点に注意してください。 妊娠中の患者、または妊娠している可能性のある患者に対しては投与しないでください。外国において、妊娠中に本剤を服用した患者で、児の奇形及び胎児水腫等の胎児毒性が報告されています。妊娠可能な女性に関しては、避妊の指導が必要です。また、授乳中の女性においても、乳汁への成分の移行が確認されているため授乳を中止するよう指導してください。

小児への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していません。

スプリセルを使用した人からの体験談

多くの恩恵をスプリセルから受けた

治療開始当初はスプリセルを服用。スプリセルのおかげで3ヶ月でMMR(分子遺伝学的効果)という安全圏に入れました。スプリセルありがとう。

治療中に結婚・出産しました

がん治療を始める前に、受精卵凍結を行いました。治療中に結婚、そして妊娠発覚。幸運にも無事こどもを出産できました。治療も再開して、育児と就活をしながらスプリセル内服中です。

副作用は個人差がある

血小板は下がりやすいですが、重篤な副作用はまだ出ていません。激しい運動はできませんが、月に何日かは一日一万歩歩いています。

参照文献・URL

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