抗がん剤を投与して治療している期間、食事や生活習慣でどのようなことに注意すればいいのでしょうか。また、感染症を防ぐためのコツなどを解説しています。
抗がん剤の投与後、日常生活ではどんなことに注意すればよいのでしょうか。
ここでは、吐き気や食欲不振を軽減し、十分な栄養を摂れる食生活のコツや、感染症や炎症を防ぐために日常生活で注意すべきポイントなどについて調べてみました。
吐き気・嘔吐 |
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食欲不振 |
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下痢 |
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便秘 |
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貧血 |
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味覚異常 |
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抗がん剤の投与後は、口内や胃腸の細胞がダメージを受けることから、どうしても食欲や消化吸収力が落ちてしまいます。
体力を維持し、体の免疫力を高めるためにしっかりと栄養をとりたいところですが、無理して食べてもつらいだけ。逆に下痢や便秘を誘発してしまうこともあるので注意が必要です。
治療を受けている期間だからこそ、楽しく、おいしく食べる工夫が必要です。エネルギーやたんぱく質、ミネラル、ビタミンなどが不足しないように、バランスのとれた食事をするよう心掛けなければなりません。
どのようなものを食べればよいのか、メニューやレシピ、調理法がよくわからない…という方は、病院などの管理栄養士に栄養相談や食事指導を受けることもできます。
治療中の病院で受け付けていない場合でも、自治体や専門のクリニックが各所で相談会を開いているので、まずは担当医や看護師に聞いてみましょう。
最近では「食欲のないときのお助けレシピ」「免疫力を高めるメニュー」といった、抗がん剤治療を受けている人向けの献立を紹介しているレシピサイトなどもあります。
こうした情報を活用しながらしっかり栄養補給して、副作用に負けない体をつくりましょう。
副作用は体力が落ちると強く現れることがあるので、できれば治療を受ける前から生活習慣を見直して、体力の維持&アップに努めたいところです。
しかし、病気や突然やってくる(気付く)もの。治療が始まってからは、なるべく体力を落とさないよう、まずは感染症の予防を心掛けることが第一です。
手洗いやうがいを欠かさず、外出時にはマスクをつける。また、食事も加熱処理されたものを食べるようにしましょう。
抗がん剤を投与しているあいだは、さまざまな副作用に対して体があらがうため、つねに体力を奪われ強い倦怠感に襲われます。
体力を回復するためには、先ほどふれたようにバランスのよい食事をとること。そして、無理をせず休養することが肝心です。
下記に生活習慣上の工夫をまとめましたので参考にしてみてください。
倦怠感 |
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口内炎 |
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感染症 |
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血小板減少(出血) |
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末梢神経障害(手足のしびれ) |
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抗がん剤投与後はとにかく疲れやすくなっていますので、休息をいつもよりこまめに回数多くとるように心掛けてください。
体力が回復してきたら、今度は免疫力を高める生活習慣を取り入れてみるとよいと思います。
免疫力を高めるのに必要なのは、適度な運動と十分な睡眠です。運動といっても軽いストレッチと深呼吸だけでOK。
睡眠時間は1日7~9時間程度が理想です。枕などの寝具を変えて睡眠環境を整えるのもおすすめです。
コンディションを整えるように気をつけて生活の質を向上させれば、副作用のつらさはかなり軽減されるはずです。
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