東京大学の藤堂具紀教授や信州大学の奥山隆平教授による「がんウイルス療法」研究が進められていると報じられました。
藤堂教授が開発した遺伝子組み換えウイルスをがん細胞に投与し、感染させることで、がんを退治するというものです。実際、悪性脳腫瘍の細胞に遺伝子組み換えウイルスを投与したところ、48時間後にはがん細胞が壊れていることを確認できたとのこと。
この結果を受けて、藤堂教授らは悪性黒色腫(メラノーマ)の患者を対象とした治験を始めています。
2019年10月、バイオベンチャー「HIROTSU(ヒロツ)バイオサイエンス」は、線虫を使って尿成分にがん細胞の有無を調べる新しい実証実験がスタート。
高い嗅覚力を持つ線虫は、がん細胞をにおいでかぎわけて近づく習性があり、これをがん検査に応用したのがN-NOZE(ノーズ)という診断技術です。
これまでに犬の嗅覚力を使ったがん検査の研究も行なわれてきましたが、訓練不要で飼育コストが安い線虫に注目。精度が高くて安いがん検査としての実用化に向けての研究が進んでいます。