スクワレンの効果とその作用

スクワランなら化粧品の美容成分で聞いたことあるけれど、スクワレンは聞いたことがない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

スクワレンスクワランの元となる成分。酸化しやすい性質のためそのままでは使えないスクワレンを、酸化防止の加工をすることでスクワランとして生まれ変わり、美容製品に使いやすくしているのです。

スクワレンは、美容だけでなく抗がん剤の副作用軽減にも効果的です。ここでは、体の中でどのような働きをするのか紹介します。

スクワレンとはどのような成分?

スクワレンのイラストスクワレンは、鮫の肝臓から取れる油に含まれている不飽和脂肪酸の一種です。不飽和脂肪酸とは、オリーブオイルに含まれる体に良い油のことで、悪玉コレステロールを減らしたり、血栓の流れを良くしたりと、不飽和脂肪酸の種類によってさまざまな健康効果があります。

スクワレンは、別名「深海鮫エキス」と呼ばれています。深海に住む鮫は、酸素が少なく気圧の高い過酷な深海環境を耐え抜くために、肝臓の機能が特化した生き物。その肝臓エキスには、他の生き物にとって優れた健康成分が豊富に含まれているのです。

スクワレンの効果・効能とその作用

スクワレンの一番の特徴は、体中に酸素を届ける働きがあるところです。スクワレンは体内に入ると水素とくっつき、スクワランへ変化します。その時に酸素を排出し、排出された酸素が血管を通って全身へ行き渡ります。酸素を運ぶ一連の作用により、細胞の新陳代謝が活発になるのです。

元々スクワレンは人間の体にも存在する成分ですが、その量は25歳を境に減少していきます。体の中のスクワレンが減っていくにともなって、酸素不足が起こり、新陳代謝が悪くなっていくと言われているのです。それほど、スクワレンの健康効果は大きいと言えます。

また、酸素補給のほかにも、免疫力アップや血流・血管の改善など、さまざまな健康効果があります。どのような効果を期待できるのか詳しく見ていきましょう。

 

免疫力向上効果

スクワレンには、免疫細胞の活動を活発にする働きがあります。マウス実験でも確証されており、スクワレンを投与したマウスは癌細胞の増殖が50%抑えられるという結果が出ているのです。癌細胞が増殖しなかったのは、免疫力の向上によるものと考えられ、スクワレンは免疫力アップにつながると証明されました。

免疫力を向上させることは、癌治療を効果的に行うためにとても重要です。なぜなら、抗がん剤治療など、厳しい治療を行っていると副作用や精神的なキツさで免疫が下がるもの。体の免疫が下がると転移や感染症にかかる可能性が高くなるので、癌治療をしつつ免疫を高めることが重要になってきます。

肝機能改善効果

スクワレンは肝臓機能を改善する力があり、肝臓病の予防にぴったりです。私達の体は酸素が足りなくなると、機能が低下してしまいます。酸素が足りないと肝臓が活発に働くための酸素も不足してしまい、機能不全を起こしてしまう可能性もあります。

スクワレンには酸素を補給する働きがあり、隅々まで酸素をいきわたらせるため、各臓器の力を高めてくれるのです。特に肝臓細胞へ豊富な酸素が渡ることにより、肝臓機能に効果的と言われています。スクワレンが取れる深海鮫は、酸素の無い深海で生きていくために、体の1/4が肝臓でできている生き物です。

血流改善作用

スクワレンには、血流改善と血管の老化防止作用があります。「スクワレンに血流への改善効果があるかの検証試験」にて、スクワレンを摂取した男性グループと摂取していない男性グループとでは、スクワレンを摂取したグループの血流が改善されたというデータが出ました。

また同様の試験により、血管年齢が若返ったことも確認されています。スクワレンを摂取することにより、血管が若くなる(柔らかくなる)ことで血管の幅が広がり、血流が良くなると考えられます。

抗酸化作用

スクワレンには、抗酸化作用があります。抗酸化作用とは、私たちの体を錆びつかせる「活性化酸素」が発生するのを防ぐ働きのことです。私たちの生活では、呼吸をするだけでも活性化酸素が作られています。呼吸で吸った酸素のうち2%ほどが、活性化酸素に変化してしまうのです。

健康的な生活を送れていれば、その程度の活性化酸素は問題ないのですが、ストレス・紫外線、食生活によって活性化酸素が増えやすくなっているのが現状です。スクワレンは酸素にくっつく性質があるため、活性化酸素に変化する前に酸素にくっつき、変化を防ぐ働きをしていると考えられます。

抗炎症作用

スクワレンを摂取することで、風邪・インフルエンザなどの症状緩和をすることができます。殺菌・鎮痛作用があり、風邪やインフルエンザによる喉の炎症や、皮膚の炎症を抑えることが可能です。

スクワレンが加工されたスクワランとして化粧品に使われるのも、この抗炎症作用が期待されているためです。外から皮膚細胞に浸透し、皮膚の再生に働きかける力があるため、アンチエイジング化粧品に持ってこいの成分です。サプリとして内服すれば、粘膜の炎症を抑える効果も期待できます。

スクワレンに副作用はある?

人体でも活性酢酸などを原料に生成されるスクアレン。スクアレンを原料にコレステロールなどが作られるなど、体内でも脂肪組織や表皮脂質に多く分布し、大切な役割を果たしています。基本的に深海鮫の肝エキスから生成されたスクアレンは、急性毒性もほとんどなく、安全性が高いとされています。

スクアレンが元となる安全性に対する被害事例としては、生後6か月の赤ちゃんに対して3か月ほど慢性便秘解消のためにスクアレンを投与したところ、呼吸困難などの症状が出た事例が韓国から報告されています。これは、スクアレン誘発性の外因性脂肪肺炎と診断されています。このほかの副作用や危険性に関する情報は今の所ありません。

さめ肝油から精製したスクアレンは,急性毒性(LD,50mL/kg以上)も極めて低く,健康食品として親しまれているが,学術的研究報告の一例を挙げると,潰瘍治癒作用10),抗 腫瘍剤 との併用効果11)κ13),抗がん剤との併用効果14)U15)及び肝機能改善作用16)'17)などがある。

出典: 「天然スクアレン, スクアランの用途と最近の原料事情」油化学,39(8),1990

[1]

出典: 「健康食品」の安全性・有効性情報『スクアレン』(2018年5月1日確認)

スクワレンの抗がん剤に対する効果

スクワレンの持つ制癌性を調べた研究では、高純度に精製したスクワレンをマウスに経口投与し、制癌作用を調べています。その結果、経口投与されたマウスでは、27.4~48.2%ものマウスに腫瘍の増殖を阻止するなどの反応が見られたと報告されています。

先ず高純度に精製されたスクアレンについて,,sarcoma180の固形癌を用いる長期試験,すなわち宿主仲介性制癌作用を見る試験方で活性を検討した。その結果Table1に示したようにスクアレンを0.1ml/マウスを腹腔内に投与した場合には31.7%の阻止率を示した.また経口投与では,0.1ml/マウスで27.4%の阻止率が得られ,0.2ml/マウスの投与では,48.2%の腫瘍増殖阻止率を示した

出典: (PDF) 「スクアレン及びその関連化合物の制癌性に関する研究」薬学雑誌, 106 巻 (1986) 7 号 p. 578-582 [PDF]

このように、がん腫瘍そのものに対しても制癌活性を示すことが確認されているスクワレンですが、その作用は直接細胞に作用するのではなく、間接的にがん細胞の活性を抑えていることもわかっています。過去の研究では、スクアレンが持つ免疫活性作用が、がんに対して効果があるのではないかと考えられています。化学療法とスクワレンを併用した実験では、スクワレンを併用した方が、延命率が伸びたことも報告されています。

化学療法剤との併用実験を行った.すでにスクアレンは,癌の免疫賦活材として臨床試験に供されているNocardia rubraのcell wall skeleton(N-CWS)の製剤化にコーティング剤として用いられており、その有用性は山村らによって報告されている.今回我々はcyclophosphamideを生理食塩水に溶解するか、スクアレンに懸濁溶解するかによって,どちらが有利かを検討した〜中略〜スクアレンを用いたほうが16.7%延命率が増大し、優位性を持っていることが示された.

出典: (PDF) 「スクアレン及びその関連化合物の制癌性に関する研究」薬学雑誌, 106 巻 (1986) 7 号 p. 578-582 [PDF]

こうした研究から、スクアレンにはがん細胞が肺転移するのを阻害したり、腫瘍が広がるのを防いでくれる作用があると考えられています。

スクワレンの抗がん剤副作用抑制以外の効果

スクワレンには、他にも代謝を活発にする作用や、美肌作用、肝機能障害の改善作用、血液の浄化作用などが知られています。

そもそもスクワレンは、体内で酸素を供給する役割を持っています。体内にスクワレンが取り込まれると、水や水素をスクワレンが取り込みスクワランになります。この過程で生まれるのが酸素です。体内で生成された酸素は、血液中に溶け込み、体に酸素を補給してくれるため「酸素の運び屋」などと呼ばれることもあります[1]。

古くからサメ肝油は,いろいろな成人病や肝疾患などに有効であるという言い伝えが,海洋国家であるフィリピン,南洋諸島,さらに台湾や沖縄諸島に伝わっており,それらの東南アジア諸国では肝臓疾患,皮膚疾患,成人病などに民間薬として広く用いられている.一方Hellerらは,メキシコ湾で捕獲されたサメ肝油の粗物質は,sarcoma180に対するマウスの免疫作用を亢進させることを見出し,その亢進作用は,酵母細胞壁から得られたグルカンとほぼ同じ程度であることを報告している.

出典: (PDF) 「スクアレン及びその関連化合物の制癌性に関する研究」薬学雑誌, 106 巻 (1986) 7 号 p. 578-582 [PDF]

スクワレンの免疫に関する研究では、マウスを経口投与したところ、スクワレンによりコレステロールや中性脂肪値が低下。免疫も上昇したことが報告されています[2]。

[1]出典: 「Squalene as novel food factor.」Curr Pharm Biotechnol. 2010 Dec;11(8):875-80.

[2]出典: 「Squalene and its potential clinical uses.」Altern Med Rev. 1999 Feb;4(1):29-36.

その他、抗がん剤の副作用を軽減する成分はこちら

フコイダン

フコイダンはがん細胞の働きを抑制するだけでなく、免疫を強化し、抗ウイルス・抗菌作用に加えて胃を丈夫にする性質も持っています。海藻のぬめり成分に含まれているため、天然由来の健康成分として注目されています。

「フコイダン」の詳細はこちら

アガリクス

過去に一部の商品に発がん性が指摘されて話題になったアガリクス。アガリクスそのものには免疫力を向上させ、細胞の活動サイクルを正常に戻すなどがん克服をサポートするのに有効な作用を持っていると言われています。

「アガリクス」の詳細はこちら

プロポリス

ミツバチが作り出すプロポリスには、抗がん剤の副作用を軽減したり、糖尿病を予防したりと、私たちの体に様々な健康効果をもたらす力があります。プロポリスを服用する際に注意したい副作用と加えて詳しく解説します。

「プロポリス」の詳細はこちら

メシマコブ

メシマコブは抗がん作用のあるキノコ類として、古くから漢方などで用いられてきた健康食品です。がん細胞に直接働きかけるのではなく、免疫細胞を火星化し、がんの縮小や転移を予防してくれるメシマコブについて解説します。

「メシマコブ」の詳細はこちら

 

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《参照元サイト一覧》

わかさの秘密「スクワレン」

サプリのチカラ「スクワレン・スクワランのチカラ」

株式会社えがお健康情報室

三芳薬品

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