大腸がん

大腸がんで抗がん剤治療を選択する目的や、治療の特徴、起こり得る副作用について解説します。

大腸がんで抗がん剤を使う目的

大腸がんで抗がん剤を選択するケースは主に2つ。がんが進行し大腸以外の臓器に転移が認められ、手術により切除できないまでに進行している場合の延命目的と、手術後の転移防止目的の2つです。

切除不能な大腸がんへの抗がん剤治療

大腸がんが進行し、肺や肝臓などに転移が起きているステージⅣの患者さんの場合、原発の大腸だけでなく転移先のがんも治療対象となります。がんの病巣を小さくしたり、進行を遅くしたりすることで、延命と生活の質(QOL)の向上を目指します。

大腸がん手術後の抗がん剤治療

手術で病巣を取り除いたとしても、目に見えないがん細胞が体の中に残っている可能性があり、この小さながんが再発を引き起こす原因となります。そのため、手術後には再発を防ぐために抗がん剤を投与するのが一般的な考え方です。通常、ステージⅢの患者さんが対象となりますが、ステージⅡの場合でも術後補助に使われるケースが多いです。

現在、大腸がんの抗がん剤治療は目覚ましい進歩を遂げており、治療をすることで約4倍も延命したという報告もあります。また、切除不能だったがんが縮小し、手術で切除できるようになる例もあります。

さまざまな抗がん剤を組み合わせるのが一般的

従来、日本では大腸がんの治療ではフルオロウラシルとレボホリナートカルシウムという2種類の薬を組み合わせた5-FU系抗がん剤の治療が主流でしたが、近年はこれにオキサリプラチンやイリノテカンを加えた治療がスタンダードになりつつあります。

また、2007年に保険適応となった分子標的薬のベバシズマブを併用することもあり、進行がんや再発がんの治療の延命効果が報告されています。

大腸がんの治療はさまざまな薬を組み合わせて治療を進めるのが一般的です。治療法にはいくつかの選択肢があるため、効果や副作用、ライフスタイルなどを考慮して治療法を決めていくことになります。

大腸がん治療で使われる抗がん剤の副作用

5-FU系の抗がん剤では、吐き気、嘔吐、食欲低下、倦怠感のほか、白血球の減少、発熱、貧血などの副作用が見られます。そのため、制吐剤や抗生剤などを使いながら副作用をコントロールしていきます。

また、オキサリプラチンは手足のしびれ、イリノテカンは下痢や脱毛の副作用が見られます。

副作用は使用する抗がん剤によって異なり、その程度には個人差があります。治療前に、副作用のリスクや対策法についてしっかり説明を聞いておくようにしましょう。

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