胃がん

胃がんの抗がん剤治療の特徴を解説。代表的な薬の名前や期待できる効能、副作用についてまとめました。

胃がんで抗がん剤を使う目的

胃がんの治療は切除が基本で、病状や病変の部位、大きさや進行具合によって術式が決まります。

抗がん剤は、手術後の再発予防の目的と、再発・転移により切除不能ながんの進行を抑えてQOLを改善し、延命を図る目的で使用されます。従来、胃がんは抗がん剤が効きにくいがんでしたが、新たな抗がん剤の登場により高い効果が期待できるようになりました。

胃がんの抗がん剤治療の特徴

胃がんの抗がん剤治療で使われる薬剤は非常に多く、どの薬剤を使うか、組み合わせるかは病院により異なります。

一般的に胃がんの抗がん剤治療の主流となるのはTS-1(ティーエスワン)という薬剤です。TS-1のメリットは副作用が少なく、錠剤なので外来治療が可能ということ。単独使用でも効果が期待できますが、他の薬剤と併用することでさらに高い効果が見込めます。併用する薬は、ゼローダなどを含むフッ化ピリミジンを代表とする代謝拮抗剤、イリノテカン、タキサン系のドセタキセル、パクリタキセルなど。

切除不能な胃がんに対してはTS-1とシスプラチンが標準的な治療となっています。TS-1の単独治療で効果が現れない人も併用療法で効果が見られることも多く、単独治療で奏効率が49%だったのが、シスプラチンとの併用による76%に上昇したという報告もあります。

その他、併用療法の組み合わせでは、TS-1+オキサリプラチン、ゼローダ+シスプラチン、TS-1+シスプラチン+ハーセプチンなど、様々な組み合わせが選択されます。

これらの抗がん剤は点滴や注射なので入院治療になります。治療を始めても改善が見られない場合は他の薬剤が検討され、2次3次の抗がん剤治療を行っていきます。

胃がん治療で使われる抗がん剤の副作用

TS-1は副作用が軽減できるように工夫されていますが、食欲不振、吐き気、嘔吐、下痢、口内炎、色素沈着などの副作用があります。

一方、進行がんに使われるシスプラチンは重度の副作用が現れる薬剤で、吐き気、嘔吐は抗がん剤の中でも最も強いといわれています。他にも骨髄抑制、口内炎、難聴、手足のしびれが生じるリスクもあります。さらに腎臓障害の副作用リスクがあることから点滴を大量注入するため入院治療を余儀なくされます。

TS-1は経口摂取なので食物による通過障害がある場合は使用できません。またシスプラチンも腎機能が低下している患者さんには使えないという欠点があります。

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